愛犬の様子がいつもと違う、「もしかしたら認知症かしら?」と不安に思っていらっしゃいますね?
犬には人間のような認知症検査がありません。
ですので、愛犬が認知症だと断定できるのは正式には難しいのです。
しかし、愛犬が出す認知症サインというものがあります。
獣医師も認知症ガイドラインなどに従い、犬が出すサインを判断基準にしています。
こんな症状が出ていたら、あなたの愛犬はもしかしたら認知症かもしれません。
犬の認知症の症状
犬の認知症の症状は以下の通りです。
思い当たる項目が多いほど、愛犬が認知症だという判断ができます。
- ぐるぐる同じところを回る
- 夜鳴きをする
- 意味もなく吠える
- 学習したことを忘れる
- 遊ぶことへの興味低下
- 日中の睡眠時間が増える
少し解説していきますね。
ぐるぐる同じところを回る
以前は寝ていたり、じっとして外を眺めていたりしていたのに、最近はよくぐるぐると同じところを回っているなと感じたことがありますか?
「このぐるぐると同じところを回る」という常同行動は、愛犬のシニア期・高齢犬に多い突発性前庭疾患という病気ですね。
そして、突発性前庭疾患をきっかけに認知症を発症してしまう犬もいます。
ですので、まずぐるぐると同じところを回っていたら、認知症より突発性前庭疾患を疑いましょう。
突発性前庭疾患に関しては、投薬治療で完治して一度も再発していないという口コミや、老犬でそのまま寝たきりになってしまったというワンちゃんなど個体差があるようです。
ぐるぐると同じところを回っているのは、認知症の症状より突発性前庭疾患の可能性が高いので、早めに動物病院の診察を受けましょう。
夜鳴きをする
犬が夜鳴きをするといった悩みを持つ方は、非常に多いですね。
犬は鳴く生き物と言っても、人間にとっては睡眠不足やストレス、ご近所迷惑になってしまいます。
あなたの愛犬は夜鳴きする以前は、夜はグッスリ寝てくれていたことでしょう。
ですので、特に愛犬のシニア期・高齢犬の夜鳴きは認知症のサインの一つと考えていいようです。
老犬になると、体内時計がズレてワンワンと夜鳴きをしてしまう犬や、筋力の衰えなどでトイレに行きたくなってしまって鳴いてしまうケースもあります。
しかし、シニア期・高齢犬の認知症による夜鳴きは長いんですよね。ノイローゼになってしまう方もいらしゃるくらいストレスになります。
長年家族同様に暮らしてきた愛犬だからと我慢してしまいそうになりますが、認知症を発症した後のケア方法も事前に考えていく必要があります。
それくらい、愛犬のシニア期・高齢犬の認知症による夜鳴きはストレスになり、多くの方が悩んでいます。
意味もなく吠える
愛犬のシニア期・高齢犬の意味もなく吠えるというのも、夜鳴きと同じように認知症の症状ですね。
犬は吠える動物ですが、要求がない限り吠えたりはしないものです。
明らかに意味もなく吠えたりする場合は、認知症で体内時間がズレてしまったために怒る要求吠えです。
しかし、認知症ですから、要求を満たしても吠えるかも知れません。
老犬の不安や空腹を満たすこと、トイレを済ませる、おむつを替える、昼夜逆転のケアをするなど、吠える要求を事前に解消しましょう。
学習したことを忘れる
認知症は、そもそも今まで記憶していたことを認識できない病気ですから、学習したことも忘れてしまいます。
例えば簡単な例だど、マテ・オスワリなどが出来なくなったとか、今まで愛犬に教えていた習慣ができなくなります。
コマンドを出しても知らん顔をしていたり、何かいつもと違う様子を感じたら認知症診断を受けることをおすすめします。
ただ、この学習したことを忘れるという項目は、老犬に限らず若い犬でもありがちなので、教えたことをやらないからと言って認知症だと決めつけるのは早すぎますね。
ここで言う学習したことを忘れるという行為は、長い期間出来ていたのに年老いて出来なくなった愛犬のシニア期・高齢犬に言える項目ですね。
遊ぶことへの興味低下
愛犬がボールを追いかけたり、ロープの引っ張り合いをしたり、夢中で遊ぶ姿は可愛いですね。
老犬になっても、運動量は減りますが、遊びへの興味はしっかりとあります。
しかし、これが認知症を発症してしまうと遊ぶことへの興味は低下してしまいます。
認知症や病気、加齢が進んで筋肉を衰え痩せてしまった老犬などは、遊ぶことへの興味はあまりありません。
このケースの犬はエネルギーを治癒に使い、体力温存・生命維持のために遊ぶことへの興味が低下してしまうのです。
愛犬のシニア期・高齢犬が遊ばなくなったというだけで認知症だという判断はできませんので、遊ぶことへの興味低下は認知症の症状の総合的判断の一つですね。
日中の睡眠時間が増える
愛犬のシニア期・高齢犬の日中の睡眠時間が増えることも、また認知症の症状の一つです。
これは認知症による体内時間のズレが生じ、昼夜逆転になってしまっている可能性があります。
そうなると、愛犬は夜中に活動を始めます。
夜鳴き、無駄吠え、徘徊などですね。
そして、日中は寝てばかりいるという感じです。
まず簡単な対策は、日中に運動をさせて、起きている時間を長くするようにしてみます。
夜になるとしっかり寝てくれれば改善したとみられます。
愛犬のシニア期・高齢犬で日中の睡眠時間が増える、昼間はずっと寝ていて起きてこないのに夜は活動するといったような様子が見られると、認知症の症状の一つになります。
犬の認知症の原因
ヒトも人間と同様、認知症になります。
犬の認知症の原因は、ヒトの認知症と同様、脳細胞や脳の血管の変性に伴い、脳の細胞の機能が低下してしまうことが原因ではないかと考えられています。
加齢などによって脳が委縮しておこる病気です。
柴犬は認知症になりやすい犬種
さてここで、柴犬は認知症になりやすい犬種かどうかですが、答えは残念ながら日本犬、特に柴犬は認知症を発症しやすい傾向があるようです。
その理由は、昔から日本人は肉より魚や野菜などを食して生活してきました。
昔はドックフードもなく、人間と暮らしていた日本犬も同じ食材で食事を与えられていました。
肉より魚が中心になるので、抗酸化作用を持つ「DHA」&「EPA」もしっかりと摂取できていました。
それが現代では、ドックフードの食事に変わり、肉中心の食生活に変化してきました。
そうなると、「DHA」&「EPA」などの抗酸化作用を持つ「ω3脂肪酸」の摂取量が減ってきたため、日本犬、柴犬の認知症が増えたと考えれます。
認知症は柴犬などの日本犬に多く発症することが知られています。日本では昔から犬に、EPAやDHAなどの抗酸化作用を持つ「ω3脂肪酸」を多く含む魚を餌として与えてきました。近年、日本でも欧米と同じようなフードを与えるようになりましたが、魚中心の生活から肉中心の食生活に変化したことでω3脂肪酸の摂取量が減ったため、日本犬に認知症が多くなったのではないかと言われています。つまり、ω3脂肪酸を多く含む食餌を与えることで、日本犬の認知症の発症が抑えられていたのではないかということです。
引用:獣医師インタビュー
柴犬の認知症を予防するには?
認知症は手術で治療することはできません。
そして、認知症を治す薬は現在のところ見つかっていません。
柴犬が認知症を発症し、重度まで進行してしまうと改善することが難しくなってしまいます。
しかし、抗酸化物質である「ω3脂肪酸」を摂取することで、認知症の原因となる酸化による細胞の老化を防ぎ、脳の血管の変性を予防したり進行を防ぐことができます。
そこで、より効果的に認知症の予防や進行を防止するために、認知症を発症する前や初期の段階で対策を打つことが重要です。
柴犬の認知症を予防するには、「ω3脂肪酸」をしっかりと摂取できるようにすることです。
そこで、痴呆症予防ができるドックフードに変えるか、継続して予防ケアをするなら犬用の認知症予防サプリメントとの併用がベストです!
柴犬の認知症を予防する2つの方法
1、柴犬の痴呆症予防ができるドックフードに変える
2、犬用の認知症予防サプリメントを与える
一番ベストは、両方を併用することが望ましいですね。
ドックフードで摂取できない栄養素をしっかりと与えることができるサプリメントはおすすめです!